ドリアにチーズをのせるのを頼んで私は別の事をやっていたら、後ろからなにやらブツブツと聞こえてくる。耳を澄ますと「おいしくな〜れ、おいしくな〜れ、、」と呟きながら長女はチーズをのせているではありませんか。なんだかハッとさせられちゃいました。そういう気持ち、すごく大事だなぁと。
同じような事が前にもあって、もう使えないほど小さくなった色鉛筆を捨てる時、「えんぴつさん、ありがとう」と言ってゴミ箱に入れたのです。ものを捨てる時、そんな気持ちを持って捨てたのはいつの事だったろう。
保育園で教わったのか、絵本で見たのか、もしかしたら夫かな。いずれにしても私が教えたのではない、と思う。いつもいつもそうだけど、大人が教えるべき事を子どもから教わる。もし保育園で教えていなかったら、もし絵本にそういうシーンがなかったら、もし私たち親が教えなかったから、子ども達はそういう気持ちを知らずに大きくなるのかな。それとも、子どもはちゃんと知っているのかな。
子どもを育てるなんておこがましいけれど、親が本当に教えなくちゃいけない事は、お勉強や行儀作法よりもそういう気持ちの方が先なんだよね。これからは私も「おいしくな〜れ」と口にしながら料理していこう。口にすると生きてくる。
まずは自分から。